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子どもを国際養子縁組に出す事のないよう、ISSJは慎重に実親と面接を行い、できる限り実親が子どもを育てられる様援助していく。実親の養育がどうしても不可能な場合、児童相談所などの関係機関と連携を取りながら、まず日本国内で養親が見つからないかどうかを考える。国際養子縁組はあくまで二次的な手段であるが、養親家庭を選ぶ際は、子どもの人種的・民族的背景、障害などがある場合はそのニーズや実親の希望なども考慮され、子どもにとって最善の利益となる家庭を選ぶ事が原則である。
?国際養子縁組の方法
ISSJの国際養子縁組の方法は、ケースの種類、養子・養親の国籍や居住国により多様であるが、基本的な方法を簡単に説明する。
[申込みとオリエンテーション]
養子縁組を希望する夫婦からの申込みは電話や手紙によって受付けている。要件を満たす夫婦が参加するオリエンテーションで国際養子縁組の方法やかかる費用等について説明を行う。
[家庭調査]
オリエンテーションを受けたのち国際養子縁組を正式に希望した夫婦に対し家庭訪問をして養親として適任がどうかの調査を行う。
担当のソーシャル・ワーカーが数回の面接、家庭訪問を含む家庭調査を行う。養子縁組に必要な書類も揃える。家庭調査の結果はISSJ内部の会議で報告され、承認を得たケースは養親候補者として待機リストに載せられる。
[児童調査]
児童調査では、実親が子どもを手放す意思が固いかどうかの意思確認、子どもや実親の背景、健康状態、家庭環境等細かく調査する。途中で、必要な場合は実親にカウンセリングを行なう。外国にいる子どもの場合は、外国の機関(フィリピンではDSWD,タイでは公共福祉局)に調査を依頼する。

 

 

 

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